☆定期的にオイルを交換しないと、こんなことになります。☆
◆オーバーヒートしやすくなる
◆エンジン音が大きくなる
◆燃費が悪くなる
◆エンジンがかかりにくくなる
◆エンジンが焼きつく
エンジンオイルには潤滑、冷却、密閉作用のほか、防錆作用や外からのゴミを洗い流す洗浄作用があります。
オイルが入っていなければ金属同士が直接こすれ合いますから、磨耗、焼き付き、熱の発生といった、エンジンが壊れる原因ができてしまいます。ですがオイルが入っていれば金属同士が浮くため、金属の接触は防止されます。またエンジンの場合、冷却はクーラント(冷却水)で行うのが基本ですが、実際には燃料やオイルでも冷却しています。
そして、エンジンのピストンとシリンダーとの間には、最低限のすき間がなければ動けず、また焼き付いてしまいます。しかし、すき間が広すぎれば圧縮が抜けてしまい、ピストンの首振りも大きくなるので、スムーズに動くことが難しくなります。ピストンとシリンダーの間に最適な膜を張り密閉することで、こうした問題が解決できます。これらの役割を総合的に果たすために、エンジンオイルは必要になるのです。
よく「オイルは熱や酸素で劣化する」といわれますが、最近のオイルは熱や酸素ではほとんど劣化しません。
ではエンジンオイルの交換時期が他のオイルと比べてなぜ短いかといえば、それは外から空気と燃料を入れ、燃やして外に排出するというエンジンの運動が、水や燃料、ススなどが入りやすい環境下で行われるからです。
まず燃料は、油を軟らかくする効果があります。ですから、10W40のエンジンオイルを入れても、乗っているうちに燃料が混ざることで、それが30番や20番の粘度になっていきます。そうして適正な粘度を維持できなくなると、潤滑、冷却、密閉作用がきちんと行われなくなってしまうのです。
また水も、過剰に入ってしまうとオイルが泡立ち、潤滑面で急に熱がかかった際に油膜が切れてしまいます。一方ススは、大量に入るとオイルの粘度が上がるのですが、大きなススは機械内部の磨耗を誘発します。ですからススの発生量が多いディーゼルエンジン用オイルには、より高いススの分散性が求められます。
そうした不具合を防ぐため、燃料や水、ススなどを外から入ってきたゴミを外に出して、適正な粘度に戻すのが、エンジンオイル交換の一番の目的です。
交換時期を一般のユーザーがオイルの状態を目で見て判断するのはほぼ不可能です。エンジンオイルの推奨交換時期を標準で「15,000kmまたは1年、シビアコンディションで7,500kmまたは6ヶ月」としている車種は最近多いですが、街乗りの使用油を分析する限り、長いと感じます。
たとえば大型トラックのように長距離長時間走り続けるなら、ある程度高い油温を維持し、燃料や水を揮発させながら走れるので、粘度もさほど下がらず、10,000km以上でもエンジンオイルを使い続けられます。
逆に一般のユーザーに多い、街中をごく短距離短時間だけ乗る「チョイ乗り」が続くと、車はそのつど低い水温を上げるために燃料を濃く噴きます。すると、燃料は濃いにも関わらずエンジンは冷たく、各部のすき間も広いままなので、燃料が多く入り、それに比例してエンジンオイルの粘度もどんどん下がってしまいます。また、1回あたりの走行距離が短くても、その間にアイドリングしている時間が長ければ、そのぶんだけ燃料を噴きますので、同様に粘度も下がります。
では何kmごとに交換すればいいの? 弊社ではクルマを健康に保つために3,000km~5,000km(または6ヶ月)毎の交換をおすすめしています。大事なのは、定期的に交換するという意識を持ち続けることなんですね。
◆全合成油 (100%化学合成油)
エンジン保護力に一番優れています。低温でも高温でも高い保護力を発揮します。劣化しにくく、性能が長持ちします。
◆部分合成油
全合成油と鉱物油の特長を併せ持っています。性能は全合成油に近く、一般的に価格は全合成油より低めです。
◆鉱物油
基本的な性能は備えており、一般的に価格は低めですが、劣化が早く起きやすいオイルです。
※エンジンオイルの働きは、大きく分けて ①潤滑 ②密封 ③冷却 ④洗浄 ⑤防錆 です。
エンジンオイルには、「SAE粘度分類」といった規格が定められていて、「0W-20」といった表記になっています。
Wのついた左側の数字が低温時の粘度で、数字が小さくなるほど低温時で固くならず、、エンジンを保護する油膜を形成できます。もう一つのハイフンの右側の数字は高温時の粘度で、数字が大きくなるほど高温でもエンジンを保護する油膜が保持されます。エンジンオイルの粘度は、車の取扱い説明書で複数指定されているものの中から、車の使い方に応じて選ぶ事が基本です。
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